寄付金控除とは、対象の寄付について、税金がかかる所得から一定額を差し引く制度です。寄付先によっては、所得税から直接差し引く「税額控除」も選べます。 いくら減るかは、寄付額・課税所得・控除方法によって変わります。2万円の寄付の計算例から、対象となる寄付の調べ方、必要書類・申告書の記入例まで解説します。 寄付金控除の仕組みと、控除を受ける条件 寄付金控除は、対象の寄付をした個人が、所得税を計算する際に使える所得控除です。国税庁の正式な表記は「寄附金控除」。法人の寄付は、損金算入など別の制度で扱います。 寄付金控除を受けられる人・寄付の条件 会社員・個人事業主・年金受給者など、働き方だけで対象が決まる制度ではありません。次の3点を確認します。 寄付先と使い道が対象か。 公益法人などへの寄付でも、使途や寄付者への特別な利益などの条件があります。 ご自身に所得税がかかるか。 所得税がかからない場合、所得税を減らす効果はありません。住民税は別に確認します。 書類をそろえ、申告できるか。 領収書などを保管し、原則として確定申告をします。一般の寄付は年末調整だけでは控除されません。 所得控除と税額控除の違い 所得控除は、税金を計算するもとになる「所得」から差し引きます。税額控除は、計算した「所得税」から直接差し引きます。税額控除も使える寄付ではどちらかを選び、同じ寄付に両方を重ねて使うことはできません。 差し引くのは「所得」か「所得税」か 所得控除所得から差し引く税率を適用所得税税額控除所得税率を適用所得税から差し引く税額控除も選べる寄付では、有利な方を選択。同じ寄付に両方は使えません。 出典:国税庁 No.1150、No.1266、No.2030 寄付金控除はいくら?計算方法・上限と還付額 寄付によって減る税金は、寄付額・所得・使う控除方法で変わります。まず2万円の寄付を例に計算し、上限と還付額の違いを確認します。 2万円を寄付した場合の計算例 以下は2026年分の所得税本体の比較です。復興特別所得税・住民税は含めません。 課税所得300万円は、給与所得控除や基礎控除などを反映した後、寄付金控除を受ける前の金額です。給与の年収ではありません。この例では控除前後の所得税率は10%です。所得に応じた税率は、国税庁の速算表で確認できます。 年間2万円の寄付/課税所得300万円の例同じ寄付でも、減る所得税は変わる 所得控除 減る所得税1,800円 20,000円 − 2,000円 = 18,000円18,000円 × 税率10% = 1,800円所得税 202,500円 → 200,700円 税額控除 減る所得税7,200円 (20,000円 − 2,000円)×40%= 7,200円所得税 202,500円 → 195,300円 2026年分。税額控除を選べる公益法人への寄付で、ほかの寄付・税額控除はなく、上限内の場合。復興特別所得税・住民税は含みません。 いくら戻る?控除額・減税額・還付額の違い 所得控除の1万8,000円は、返金される額ではありません。税額控除の例でも、寄付額2万円から所得税本体の減少分7,200円を引くと、12,800円が残ります。復興特別所得税や、対象となる場合の住民税の軽減は、この金額に含めていません。一般の寄付は、ふるさと納税のように自己負担2,000円になるとは限りません。 図で見る還付金は、納めた税金と確定税額の差額 先に納めた税金20万円確定した税額19万円納め過ぎた差額が還付1万円源泉徴収済みの所得税・復興特別所得税が20万円、申告で確定した税額が19万円の場合。寄付だけによる減税額とは異なります。 出典:国税庁 No.1150・No.1266・No.2260をもとに計算、No.2030「還付申告」 寄付金控除の計算式と上限額 所得控除の基本式は、「年間の特定寄附金の合計額」と「総所得金額等の40%」の低い方 − 2,000円です。特定寄附金とは法律の条件を満たす寄付のことです。総所得金額等は税法上の所得を表し、給与の年収とは異なります。 公益法人への一定の寄付に使える税額控除の基本式は、(対象寄付額 − 2,000円)×40%です。計算に使う寄付額は総所得金額等の40%まで、控除額は所得税額の25%まで。計算結果と、所得税額の25%に当たる上限額は、それぞれ100円未満を切り捨てます。 複数種類の寄付や控除を併用すると、上限や2,000円の扱いに調整が必要です。寄付ごとの計算結果を単純に足し合わせないようにしてください。 所得控除と税額控除はどちらが有利? 税額控除も選べる寄付では、上限を反映した後の「所得税が減る額」を比べます。 寄付額が大きくなると税額控除が上限に達し、所得控除の方が有利になる場合もあります。 寄付額・所得別の詳しい比較と試算は、寄付でいくら節税できる?計算例と控除の上限を解説にまとめています。実際の申告では、ほかの所得・控除も含めた税額で確認します。 出典:国税庁 No.1266・No.2260をもとに計算 寄付金控除の対象になる寄付先は?対象外のケースも確認 寄付金控除は、国・地方公共団体や公益財団法人、認定NPO法人などへの、法律の条件を満たす寄付が対象です。団体の種類に加え、使い道や寄付者への特別な利益の有無も確認します。「非営利団体への寄付なら必ず対象」とは限りません。 主な寄付先 | 所得控除の対象となる寄付の条件 | 国・地方公共団体 | 国や自治体への寄付。ただし、寄付者に特別な利益が及ぶものなどを除きます | 公益財団法人・公益社団法人 | その法人の主な目的である業務に関連する寄付 | 学校法人・社会福祉法人など | 法律で定める法人への、主な目的である業務に関連する寄付 | 認定NPO法人・特例認定NPO法人 | 認定等の有効期間内に支払う、対象事業に関連する寄付 | 共同募金会 | 赤い羽根共同募金など、税制優遇の対象となる寄付 | 政党・政治資金団体など | 政治活動に関する一定の寄付。寄付先の範囲や報告の要件あり | ※ 横幅のある表は、スマートフォンでは左右に動かして読めます。 政党等への一定の寄付では、税額控除の基本率は30%です。この記事の公益法人の例で使う40%とは異なります。詳しくは政治献金の所得控除・政党等寄附金特別控除、共同募金会の税制案内をご確認ください。 寄付金控除の対象外になるケース 学校の入学に関する寄付などは対象外です。また、「NPO法人」と「認定NPO法人」は、税制上の扱いが同じではありません。 税額控除を選ぶ前に 公益財団法人への寄付でも、すべて税額控除を選べるわけではありません。 公益認定とは別に、税額控除の対象法人であることを確かめる必要があります。税額控除には、対象法人であることを所轄庁等が証する書類の写しが必要です。公益財団法人等の場合は、寄付した日以前5年以内に発行されたものかを確認します。 出典:国税庁 No.1150、No.1263、No.1266 寄付金控除・税額控除の対象団体を調べる方法 公益法人は「税額控除対象法人」の情報を確認する。 公益法人informationの「税額控除対象法人の検索」から調べます。通常の法人検索で見つかることと、税額控除の対象であることは別です。 NPO法人は認定・特例認定と有効期間を確認する。 内閣府NPO法人ポータルサイトの「税額控除の対象となるNPO法人を探す」を使います。 申し込む寄付の使い道と、受け取れる証明書を確認する。 法人名だけで判断せず、寄付先の案内と証明書を照合します。見つからない場合は、対象外と即断せず団体に問い合わせてください。 出典:国税庁 No.1266「対象となる公益社団法人等」、No.1150「特定寄附金の範囲」、各公式検索サイト(2026年10月18日確認) ふるさと納税との違いと住民税の扱い ふるさと納税も寄付に関する控除の制度ですが、公益法人などへの一般の寄付とは、住民税の特例や手続きが異なります。 比較する項目 | 公益法人・認定NPO法人などへの寄付 | ふるさと納税 | 所得税 | 対象寄付は所得控除。条件によって税額控除を選択可能 | 確定申告では所得控除 | 住民税 | 自治体が条例で指定するなどの条件がある | 基本分に加え、所定の上限内で特例分がある | 手続き | 所得税の控除は確定申告 | 条件を満たせばワンストップ特例も利用可能 | 自己負担の考え方 | 一般に「2,000円を超える全額が控除」されるわけではない | 所定の上限内で、寄付額から2,000円を除いた額が控除される | ふるさと納税のワンストップ特例を利用する場合、所得税からの還付はなく、その分も住民税から控除されます。また、一般の寄付などのために確定申告をすると、ワンストップ特例は無効になります。申請済みの分も含めて、ふるさと納税を申告する必要があります。 出典:国税庁 No.1155、文部科学省「個人が寄附した場合の税制上の優遇措置」 住民税はいくら、いつ減る? 公益法人などへの寄付は、所得税の対象でも住民税の対象とは限りません。寄付した翌年1月1日時点でお住まいの都道府県・市区町村が、その寄付を条例で指定しているか確認します。 両方が指定する寄付なら、住民税の基本控除額は(対象寄付額 − 2,000円)×10%です。対象寄付が年間2万円だけで、所得などの条件を満たす場合は1,800円となり、翌年度の住民税から差し引かれます。所得税の還付金とは、反映される税金と時期が異なります。 計算対象の寄付額は総所得金額等の30%が上限で、控除できる住民税の所得割額があることも必要です。片方だけの指定なら、通常は都道府県分4%、市区町村分6%です。政令指定都市にお住まいの場合は、それぞれ2%・8%になります。申告書には、この控除額ではなく寄付額を記入します。 出典:文部科学省「個人が寄附した場合の税制上の優遇措置」、和歌山県「条例で指定する団体に寄附した場合の寄附金税額控除について」(住所地・翌年度への適用) ふるさと納税と、公益法人への寄付は併用できる? 併用できます。ただし、控除の上限や2,000円の扱いは、その年に行った対象の寄付をまとめて確認します。 例えば、対象の寄付が自治体への3万円と公益法人への2万円だけで、両方とも所得控除を受ける場合です。寄付の合計額が総所得金額等の40%以内なら、所得控除額は5万円から2,000円を引いた48,000円になります。寄付先ごとに2,000円を引く計算ではありません。 公益法人への寄付で税額控除を選ぶ場合は計算が異なります。また、ふるさと納税の自己負担が2,000円に収まる上限と、一般の寄付の上限は同じではありません。 出典:国税庁 No.1150・No.1266 計算式の注1・注2・No.1155 寄付金控除の確定申告に必要な書類と申告期限 年末調整では受けられない?会社員も確定申告が必要 公益法人などへの寄付による所得税の控除は、年末調整だけでは受けられません。会社員の方も原則として確定申告が必要です。寄付先の領収書を用意し、税額控除を選ぶ場合は対象法人の証明書の写しや計算明細書もそろえます。 出典:国税庁 No.1150、No.1266 書類を受け取ってから、申告するまで 01領収書を確認金額・名義・受領日を照合 02控除方法を決める有利な方法と必要な証明書を確認 03申告書を提出e-Tax送信、または書面で提出 必要書類:領収書・証明書・計算明細書 利用する方法 | 寄付について用意する主な書類 | 所得控除 | 寄付先の領収書。寄付先の種類に応じて、対象の法人・寄付であることを示す書類も必要 | 公益法人等への寄付の税額控除 | 領収書、税額控除の対象法人であることを所轄庁等が証する書類の写し、控除額の計算明細書など | 表は寄付に関する書類の概要です。確定申告全体に必要な情報や、寄付先ごとの書類は別に確認してください。 e-Taxでは、記載内容を送信することで添付を省略できる書類があります。ただし、後から提示・提出を求められる場合があるため、領収書等をすぐに処分しないでください。省略した対象書類は、原則として法定申告期限から5年間の提示等に対応する必要があります。 出典:国税庁 No.1150、No.1266、No.1904 領収書の記載内容と、届く時期を確認する 図で見る領収書を受け取ったら、ここを確認 記載項目の模式図寄付金受領証明書① 寄付者の氏名・住所② 寄付金額③ 受領年月日④ 寄付先の正式名称⑤ 使途(税額控除の場合)申込内容と、名義・金額が合っているか 受領日が、申告する年に含まれるか 対象となる寄付・使途であるか 実際の様式は団体ごとに異なります。税額控除を選ぶ場合は、証明書の写しなども確認します。 公益法人等への寄付で税額控除を受ける場合は、使い道の記載も確認してください。その法人の主な目的である業務に関連する寄付だと分かる必要があります。 出典:国税庁 No.1266「申告等の方法」 これから寄付をする方は、書類の発送時期も確かめましょう。領収書が届く日と、何年分の申告に使う寄付かは、別の確認事項です。寄付先には、次のようにまとめて質問できます。 「この寄付では、所得控除と税額控除のどちらを利用できますか。必要な書類と発送時期、領収書に記載される名義・受領日を教えてください。」 当財団の領収書・証明書について 公益財団法人ガクシー財団では、「寄付金受領証明書(領収書)」を入金確認後、通常2〜3週間程度でご登録の住所へお送りします。1〜2月のお申し込みは、通常より時間がかかる場合があります。 当財団は税額控除に係る証明書を取得しています。申告に使う証明書の写しと発行日は、お問い合わせ窓口でご確認ください。 出典:ガクシー財団「ご寄付について」FAQ(領収書の発送・書類の名称) 寄付金控除の確定申告はいつまで? 所得税の確定申告期間は、原則として寄付した翌年の2月16日〜3月15日です。期限が土日・祝日などに当たる場合は、翌開庁日となります。申告義務がなく還付だけを受ける方は、寄付した年の翌年1月1日から5年間、還付申告ができます。 年内の寄付にするための決済日・受領日の確認や、申告忘れの対応は、寄付金控除の期限と申告忘れの対処で詳しく案内しています。書類と期限を確認したら、次の手順で申告書を作成します。 出典:国税庁 No.2024「確定申告を忘れたとき」、No.2030「還付申告」 寄付金控除の確定申告のやり方・申告書の記入例 作成方法に合わせて、必要な箇所へ進めます。 e-Taxの入力手順を見る 所得控除の記入例を見る 税額控除の記入例を見る 住民税欄の書き方を確認する e-Taxで申告する手順:作成コーナーの入力方法 国税庁の確定申告書等作成コーナーでは、令和7年分の案内で、対象の公益法人への寄付について有利な控除方法が自動で選ばれると説明されています。令和8年分の画面・操作は、申告時の案内で確認してください。領収書・証明書に沿って、寄付の種類を正しく入力してください。 図で見る作成コーナーで入力する3つの段階 01年分・所得2026年中の寄付は2026年分。会社員は源泉徴収票も用意 02寄付の内容「寄附金控除・政党等寄附金等特別控除」→「+証明書等の内容を入力する」で年月日・種類・金額などを入力 03確認して提出e-Tax送信、または印刷して郵送等で提出。申告内容と送信時の受付結果を保存 税額控除を選ぶ寄付も、同じ入力項目から進みます。 以下の入力項目も、確認時点の公式操作案内に基づくものです。年分によって表示が変わる場合があります。 出典:国税庁「公益社団法人等に対する寄附」、e-Tax「寄附金控除等の入力」、No.2024 書面で申告する場合の前提と使用する様式 以下は、税額控除も選べる公益法人への対象寄付が年間2万円だけの例です。寄付金控除前の課税所得は300万円、所得税額は202,500円。寄付額は総所得金額等の40%以内で、ほかの税額控除はないものとします。 欄名・番号は、2026年10月18日時点で公開されている令和8年分の様式案に基づきます。2027年1月以降の使用予定ですが、変更される場合があります。申告時は国税庁の申告書・手引きで確定した様式を確認してください。図には寄付に関係する欄だけを示しています。 所得控除の書き方:第二表・第一表の記入例 第二表「寄附金控除に関する事項(㉙)」:20,000円。 寄付先の名称・所在地も領収書に沿って記入します。 第一表「寄附金(㉙)」:18,000円。 寄付額から2,000円を引いた所得控除額です。 国税庁の令和8年分申告書(案)の一部を抜粋し、仮の寄付先と金額を追記。提出用の申告書ではありません。 記入例を拡大して見る 第一表に書く18,000円は、所得税の減少額1,800円とは異なります。 出典:国税庁 令和8年分の確定申告書(案)(第一表・第二表)、令和7年分の手引き23ページ、No.1150 税額控除の書き方:計算明細書・第一表・第二表 「公益社団法人等寄附金特別控除額の計算明細書」で求めた7,200円を転記します。 第一表「政党等寄附金等特別控除(㊱〜㊳)」:7,200円。 公益法人への寄付にもこの欄を使います。 第二表「特例適用条文等」:「措法41の18の3」。 適用する条文を記入します。 国税庁の計算明細書(令和7年分様式一覧掲載)と令和8年分申告書(案)の一部を抜粋し、金額・条文を追記。提出用ではありません。 記入例を拡大して見る 計算明細書①〜⑫の金額を確認する計算明細書の内訳は次のとおりです。この例の「所得金額の合計額」は400万円とし、基礎控除などを差し引いた後の課税所得300万円と区別します。 明細書の欄 | この例で記入する金額 | ① 公益社団法人等寄附金の額 | 20,000円 | ② ①以外の寄附金の額 | 0円 | ③ ①+② | 20,000円 | ④ 所得金額の合計額 | 4,000,000円 | ⑤ ④×40% | 1,600,000円 | ⑥ ⑤−② | 1,600,000円 | ⑦ ①と⑥の少ない方 | 20,000円 | ⑧ 2,000円−② | 2,000円 | ⑨(⑦−⑧)×40% | 7,200円 | ⑩ 年分の所得税の額 | 202,500円 | ⑪ ⑩×25%(100円未満切り捨て) | 50,600円 | ⑫ ⑨と⑪の少ない方 | 7,200円 | 二重に記入しない 同じ寄付を、所得控除の第一表㉙・第二表「寄附金控除に関する事項」へも重ねて記入することはしません。ほかの種類の寄付や税額控除もある方は、明細書の案内に沿って合算・調整してください。 出典:国税庁 公益社団法人等寄附金特別控除額の計算明細書(令和7年分様式一覧掲載)、令和8年分の確定申告書(案)、No.1266 住民税の書き方:第二表の寄附欄 住民税の対象になる寄付は、第二表の「住民税・事業税に関する事項」にも記入します。ここに書くのは、控除額ではなく寄付額です。条例指定の寄付と、住所地の共同募金会・日本赤十字社支部への対象寄付では、使う欄が異なります。 寄付2万円の全額が両方の自治体から指定されている場合は、次のように書きます。 第二表の欄名 | 記入する金額 | 都道府県条例指定寄附 | 20,000円 | 市区町村条例指定寄附 | 20,000円 | 住所地の共同募金会・日本赤十字社支部への対象寄付は「共同募金、日赤その他の寄附」欄を使います。ただし、被災自治体へ交付される国内災害義援金など、ふるさと納税として扱われる寄付は「都道府県、市区町村への寄附(特例控除対象)」欄です。団体名だけで判断せず、受領証と募集の案内を照合してください。 出典:国税庁「令和7年分 所得税及び復興特別所得税の確定申告の手引き」33ページ 1万円ずつに分けたり、2,000円を差し引いたりはしません。片方だけが指定している場合は、その欄だけに記入します。 出典:国税庁 令和7年分の手引き33ページ「寄附金税額控除」、令和8年分の確定申告書(案)第二表 寄付金控除についてよくある質問 還付金はいつ戻りますか? 国税庁の目安では、確定申告期の還付手続きはおおむね1か月〜1か月半、自宅等からe-Taxで提出した還付申告は3週間程度です。ただし、別途書類を送付した場合などは、この目安に当てはまらないことがあります。書類の不備や訂正申告などがある場合は、さらに時間がかかります。住民税は口座への還付ではなく、原則として翌年度の税額に反映されます。 出典:国税庁「税金の還付」Q41 2,000円は寄付するたびに差し引くのですか? 寄付金控除(所得控除)の2,000円は、寄付1回ごとに差し引くものではありません。その年の対象寄付を合計し、上限を確認してから2,000円を差し引きます。計算結果が0円以下であれば、寄付金控除はありません。 出典:国税庁 No.1150「計算方法・計算式」 年金生活でも寄付金控除は使えますか? 年金生活の方も、対象となる寄付をし、所得税がかかる場合は、寄付金控除で所得税が減ることがあります。所得税がかからない場合、所得税を減らす効果はありません。住民税は別に自治体へ確認してください。 出典:国税庁 No.1150「対象者または対象物」 家族名義の寄付を、自分の申告にまとめられますか? 家族であっても、別の人が行った寄付を自由に合算することはできません。国税庁は、配偶者控除の対象である妻が妻名義で支払った寄付について、夫の寄付金控除には使えないと説明しています。申込時から、実際の寄付者と領収書の名義を確認してください。 出典:国税庁 作成コーナーFAQ「妻名義で寄附をした場合」(令和7年分FAQ、2026年10月18日確認)、No.1150 個人が学生へ直接渡す支援金も対象ですか? 特定の学生個人へ直接渡すお金は、それだけでは国税庁の示す特定寄附金には該当しません。奨学金への支援でも、受け取る法人や事業が制度の条件を満たすかで判断します。 出典:国税庁 No.1150「特定寄附金の範囲」 申告を忘れたら、もう控除を受けられませんか? 確定申告の義務がなく、寄付金控除により納め過ぎた所得税が生じる方は、原則として寄付した年の翌年1月1日から5年間、還付申告ができます。 すでに申告して寄付を記載し忘れた場合は、申告期限後なら「更正の請求」で訂正できる場合があります。期限は原則として法定申告期限から5年以内ですが、申告義務のない方が還付申告をした場合は、その提出日から5年以内です。申告義務があるのに申告していない方は、速やかに税務署へ相談してください。詳しくは申告忘れの対処方法を確認できます。 出典:国税庁 No.2030「還付申告」、No.2026「確定申告を間違えたとき」 まとめ:対象・控除額・必要書類を確認して申告する 寄付金控除を利用するときは、次の3点を確かめましょう。 寄付先・使い道が対象で、税額控除も選べるか。 上限を反映すると、どの方法で所得税がいくら減るか。 領収書の名義・受領日と、申告に必要な書類がそろっているか。 寄付先選びの基本は寄付ガイドにまとめています。具体的な金額は、税務署か税理士にご確認ください。 主な出典・確認日主な出典(2026年10月17〜18日確認) 国税庁「No.1150 一定の寄附金を支払ったとき(寄附金控除)」 国税庁「No.1266 公益社団法人等に寄附をしたとき」 国税庁「No.1263 認定NPO法人に寄附をしたとき」 国税庁「No.2260 所得税の税率」 国税庁「No.1155 ふるさと納税(寄附金控除)」 国税庁「No.2030 還付申告」 国税庁「No.1904 給与所得者と電子申告」 文部科学省「個人が寄附した場合の税制上の優遇措置」 ガクシー財団「ご寄付について」FAQ(領収書の発送・書類の名称) 国税庁「公益社団法人等に対する寄附(作成コーナーFAQ)」 和歌山県「条例で指定する団体に寄附した場合の寄附金税額控除について」 国税庁「No.2024 確定申告を忘れたとき」 国税庁「令和8年分の確定申告書(案)」「令和7年分の手引き」 国税庁「公益社団法人等寄附金特別控除額の計算明細書」「e-Taxの寄付入力案内」